THE RAKE JAPAN 副編集長 藤田雄宏 × ファッションエディター 荻山尚「真夏のイタリアウィークスを語る」【前編】

2017.07.05

THE RAKE JAPAN 副編集長 藤田雄宏 × ファッションエディター 荻山尚「真夏のイタリアウィークスを語る」【前編】

ナポリに住んでいた 藤田さん感涙の菓子

藤田 うわ! スフォリアテッラじゃないですか!

荻山 ご存知ですか?

藤田 ナポリに住んでいたころ、語学学校に行く途中にスフォリアテッラの有名店があって、よく食べましたよ。うれしいなあ。サクサクしてて甘くてペロっと食べられるのに、腹持ちがよくって、いやー懐かしいなあ。

荻山 ナポリにはいつ頃住まわれていたのですか?

藤田 THE RAKE JAPANが創刊されてすぐですから2015年から半年ほどですかね。本当はもっと長く住みたかったのですが。

荻山 でも年に45回はイタリアに行くんですよね?

藤田 もう少し多い年もあります。北から南まで、ほとんどの都市に行きましたけど、やっぱりナポリは好きですね。

荻山 ナポリの夏はどうでしたか?

藤田 ポッツォーリという漁港があって、その周辺に美味しいトラットリアやリストランテがあって、そこで魚介類とくにボンゴレやタコとともに白ワインを飲むのが楽しみでしたね。

パナマ帽は数年に一度買い替える

荻山 そこで見たイタリア男性の必需品といえば?

藤田 ボルサリーノのパナマ帽ですね。彼らは本当にボルサリーノへ対する思いが強い。帽子という概念を超える存在。信頼感とも言い換えられますね。

荻山 日本人にとってのとらやの羊羹のような存在()

藤田 ()。しかも格好いい人はみんなパリッとしたのをかぶっているんですよ。黄ばんだり、繊維が傷んだものはかぶらない。

荻山 数年に一度買い替えるんですね。

藤田 私の友人にウルティモ・ドラゴンさんというプロレスラーがいて、彼はイタリアの有名サルトリアで何10着もスーツやシャツなどを仕立ててきた洒落者です。いまメキシコに住んでいて、本場のエクアドルへパナマ帽をオーダーしにも何度も行っているそうなんですね。そこでパナマ帽作りの人間国宝と呼ばれるような達人に頼み込んでひとつ作ってもらったそうなんです。その人は年間12個しか作らない。NYで買うと200万とか300万円するようなものを作る人なんです。それだけ素材と編み込みが凄いんです。で、ドラゴンさん曰く、それでも使っちゃうと数年で黄ばんだり、傷んだりしちゃう、と。

 

荻山 パナマ帽はある意味、消耗品ですよね。とはいえ、素材と編み込みのクォリティに妥協はしたくないからボルサリーノのあまたあるパナマ帽の中で、予算に応じて購入するのがいいですよね。

藤田 イタリアの富裕層を見てもアンダー10万円くらいのクラスをかぶっている。でも、毎回会う度にパリッと編み込まれ、きれいな色をしています。

荻山 白スニーカー同様、いくら高価でも汚れていては台無しです。

日焼け肌に映えるジュエリーとは?

荻山 そんなナポリの夏はさぞや素晴らしいものなんでしょうね。

藤田 アパートの近所にプライベートの海水浴場があって、20ユーロほど払ってなかに入るとリストランテやバールがあるのですが、そこで地元の白ワインを飲むのが大好きでした。それは3ユーロほどなんですが、フルーティでとにかくうまい。

荻山 イタリア人は日焼けも好きですよね。

藤田 老若男女問わず、みんな日焼け好きですね。女性もシミなんか気にせず、ガンガン焼く。そんなブロンズの肌にジュエリーがまた映えるんですよ。

荻山 ナポリの女性といえば、ソフィア・ローレンが思い浮かびます。そんなローレンが来日する記念に日本限定モデルを、イタリアのジュエラー、ダミアーニが出しました。

藤田 ポッツオーリ育ちですよね。ナポリ人にとって永遠のアイドルです。彼女を意識したナポリ・マダムをよく見かけましたよ。

荻山 それはなんとセクシーなんでしょうか!?

イタリアならではの真面目な物作り

藤田 ダミアーニってコングロマリットに属さず、イタリアならではの家族経営的ビジネスを貫いていますよね? ダミアーニは取材したことないのですが、靴や服などではこのイタリアの家族経営的ビジネスって本当にまじめに物作りしているな、という印象を持っています。

荻山 フランスやアメリカとは違う方程式でジュエリーを作っていますよね。他にはない個性がダミアーニにはあるように思います。

藤田 イタリアは王侯貴族の国だからジュエリーの歴史も深い。ローマやフィレンツェは今もジュエリーの本場ですしね。

荻山 これほど日焼けした肌に似合うジュエリーもない、と思います。

藤田 イタリア女性は大好きですよ。高級レストランではみんな、ゴールドとダイヤを組み合わせたジュエリーを華やかに着けていますね。日焼けした肌にリネンやコットンのワンピースに合わせている人が多いですね。だから余計にジュエリーの品や華やかさを感じます。プールサイドで水着に、というパターンも多い。イタリア女性もその辺のさじ加減が巧みですね。

後編は7月12日(水)公開予定



●〈
ボルサリーノ〉
パナマ・エクストラ・ファイン
税込87,480円

■北館2階

 

●〈ダミアーニ〉
“ソフィア・ローレン”コレクション

ネックレス(大) 税込4,320,000円
リング 税込2,700,000円

■北館5階

 

 

●今回の手みやげ
〈オスピターレ〉
スフォリアテッラ
バリバリッとした食感がたまらないナポリのお菓子。
①西尾抹茶 1個・70g[松坂屋名古屋店限定] [各日200個限り]
税込380円
②ジャンドゥーヤ 1個・70g
税込300円
※本館7階大催事場「イタリアフェスタ」にて、7月12日(水)→24日(月)の期間出品いたします。

 

 


 

s_fujita藤田 雄宏
1975年生まれ。早稲田大学卒業。学生時代からライターとして活動しはじめ、MEN’S EXのエディターを経て現職。

THE RAKE JAPAN

THE RAKE JAPAN
第16号となる2017年7月号では、俳優パトリック・スチュワートの独占インタビューや、世界の洒落者たちに向けた東京特集を掲載。隔月24日発売。1200円。


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この記事のライター

荻山 尚 / ファッションエディター

1972年生まれ。青山学院大学卒業後、商社に入社した後に編集者に。
レオン副編集長、センス編集長などを務めた後に独立。現在はファッションエディターとして雑誌やWEB、広告などに執筆する。
雑誌GGのファッションディレクターも務める。